当ページでは、着物にまつわるいろいろな知識をご紹介していきます。
大きめに作られている着物を身体にあわせる「肩上げ・腰上げ」を初心者の方でも簡単にできるようにご紹介いたします。
被布セットなどお子様のお着物をお直しされる際に参考にご覧くだ
さい。
肩上げと腰上げの寸法の決め方
お子様の着物は、成長することを前提に大きめに作られています。
肩上げ・腰上げなどの身上げには「お子様のこれからの成長を願う」という意味があるのです。
当店のお子様用着物には、肩上げや腰上げがされているものもありますが、実際のお子様の身長や裄に合わせて、調整していただくことをおすすめします。
- ◆裄サイズの測り方
- 首の後ろのつけ根にあるぐりぐりから肩を通り、手首外側のぐりぐりまでの長さを測ります。これが裄サイズです。
- 着物の仕立上がりの肩幅+袖幅から裄を引き算した残りの長さが肩上げ寸法になります。
- ◆身丈サイズの測り方
- 首の後ろのつけ根にあるぐりぐりから垂直に足のくるぶしまでの長さを測ります。これが身丈となります。
- 着物の仕立上がりの着物丈から身丈を引き算した残りの長さが腰上げ寸法になります。
肩上げ・腰上げの寸法目安
上図を参考に、表は2mmくらいの小さな針目が出るように、裏は25mmくらいの針目で縫ってください。
肩上げの方法
- 肩幅の2分の1のところを袖付けと平行に、前の袖つけどまりの横から、後ろの袖付けどまりの横までつまみます。(ここをあげ山といいます)
- そのつまんだ根元を縫い合わせ、あげ山を袖口に倒して完成です。

▲完成するとこんな感じです。

▲あげ部分をめくるとこんな感じです。
腰上げの方法
腰あげは大人と同じように、腰ひもを使って着付けの時にする方法もありますが、ここではご家庭での着付けが楽になる、縫い合わせる方法をご紹介します。(特に3才用きものは縫い合わせてください)
- 肩から着たけの10分の6のところ(上図のイ)と、裾から着たけの10分の4のところ(上図のロ)を決めます。(イとロの間の長さが腰あげ寸法です)
- 腰あげ寸法の半分の長さを測り、イから上へ測った長さ分のところ(上図のハ)とイから下へ測った長さ分のところ(上図のニ)を決めます。
- イのところをつまみ上げ、ハとニを縫い合わせて完成です。

▲完成するとこうなります。

▲あげ部分をめくるとこんな感じです。